杏果ももクロを卒業

まさかはじめてのブログが、
こんな重たい内容になるとは思わなかった。

杏果の卒業発表から丸2日が経った。
色んなモノノフさんが各々の心の叫びを、
死ぬほどぶちまけているのを見た。
僕もやっと落ち着いてきて見えてきたこと。
そして感じたことを書きたい。
書くことで少しでも心を軽くしたい。

まずはモノノフさんは推しがいても、
5人でのももクロを常に信じていた。
そして不動の不変の永遠の完全な5人だと、
ずっと信じていた。
それはノフ歴の短い僕でも変わらないこと。
ももクロは永遠に5人なんだって信じていた。

でも、
この世界に絶対なんて絶対ないことを知った。
そして、
彼女達は僕達と同じ人間だということも感じた。
確かに奇跡の5人だったかもしれない。
数々の困難を乗り越えた、
神聖の域に入ったような気持ちさえしていた。
でも、
やっぱり人間だった。

それは永遠と不変を信じていた人達に、
憤りと哀しみを与えることかもしれない。
ただそれは、
怒りとして杏果にぶつけるべきではないと思う。
何故か。
それは僕達も変わらない人間だから。
自分が変わるために何かを犠牲にした経験が、
1度も無いという人間はほぼいないと思う。
何かを得るためには何かを支払う必要がある。
そういう世界で生きているんだから。

じゃあ受け入れられるのかお前は、
そう言われたら僕は全力で答えるよ。
そんなわけないだろって。
10周年間近に迫ってて唐突すぎるんだよって。
僕は絶対10周年で5人に会うんだって、
心に決めてたんだから。
それに僕がモノノフになるきっかけは、
他ならぬ杏果の歌声だったんだから。
杏果のあの歌声に代わりなんていないと思ってるから。

でも卒業発表後に何度もテレビで見た5人は、
かつて見ていた5人ではなく、
完全に4人と1人だった。
それに僕も哀しみと憤りを覚えた。
どうしてこうなってしまったんだって。
それはどんなに考えても分からない。
だって事実は本人にしか分からないんだから。

ただテレビで見る5人が喋れば喋るほど、
なんだか核心から遠ざかっていくような感じがした。
そんな気持ちに襲われたのは僕だけかもしれない。
ただ誰もが、
真実を本心を隠しているようにしか見えなかった。

そして凄く辛かったこと。
れに・夏菜子・詩織・彩夏。
この4人がこんなにも辛い現実を受け入れて、
もがき苦しんでいるのを隠して笑っていること。
苦しくても4人でももクロ続けようとしていること。
大人だなって言うけど、まだ20代だよ。
絶対辛いし、叫びたいし、泣きたいよ。
戦友のような存在を1人なくした痛みは、
普通の人間には分からない。
それでも心ん中で歯食い縛ってる4人を見てたら、
真実なんて知らなくても良いと思えた。

杏果が今辞めたのは、
杏果なりのアイドルに対してのケジメだと感じた。
4人は芸能界に幸せを見出だして、
杏果は一般社会に幸せを見出だした。
ただそれだけのこと。
人の幸せは人それぞれ、十人十色。
それをとやかく責めるのはナンセンスだろう。
幸せを追い求める権利は誰にでもある。

ここまで考えたら何となく思ってしまう。
10周年前に杏果が卒業した理由。
芸能活動に幸せを見出だせなくなったのに、
10周年の舞台に立って良いのだろうか。
真面目な杏果だったら思いそうだ。
4人はそりゃ引き止めるだろう。
芸能界に幸せを見出だしているんだから。
でも、杏果はもう違った。
他の幸せを見出だしていたから。

誰も杏果の心を全て知ることは出来ない。
杏果が感じた苦しみ、哀しみ、葛藤、苦悩。
ももクロ小さな巨人として活動してきた中、
楽しさや嬉しさ、幸せだけじゃなかったはず。
小さい頃から決められたレールの上を、
ただひたすらに走っていた。
自分が何者か分からなくなるほどがむしゃらに。
そして、
芸能界以外にもっと輝く幸せを見つけた。
それが果たして悪いことなのだろうか。
同じ痛みを知ることは出来ないから、
杏果の出したももクロ卒業という結論を、
否定することは誰も出来ないと思う。

ただ大切なのは、
杏果が4人と違ったのは幸せをどこに見出だしたか、
という考え方であって、
お互いの好き嫌いが問題じゃないってこと。
杏果はももクロが好きで4人が好きで、
8年間頑張ってきたことに偽りはないと思う。
だからこそ、
卒業を隠していることは辛かったはず。
杏果が作詞した歌詞には、
感じている痛みの片鱗がちらついているんだと、
なんとなく感じた。
そしてその杏果の気持ちを痛みを理解したからこそ、
4人は欠けた穴を埋めずに前に進もうとしている。

これは裏切りじゃない。
成長への1歩だ。
杏果にとっても、
れに・夏菜子・詩織・彩夏にとっても。
そして、モノノフにとっても。
大きな飛躍のための、
越えなければいけない高い壁。

僕はモノノフだ、武士だ。
今まで数えきれないほどの笑顔と幸せと夢、
そして希望をもらった。
恩は返すのが武士道ってもんだろう。
主君が折れそうな時は武士が支えるもんだ。
武士なれば凛と主君を信じん。


もし僕の見解で、
気分を害された方がいらっしゃいましたら、
お詫び申し上げます。
ノフ歴も浅く文章力も稚拙なのは、
重々分かっているつもりです。